【古民家リノベーション】住み継ぐ家(西尾市) 施工事例 ■ Information ■ 住み継ぐ家(古民家リノベーション) 建築地域:愛知県西尾市 木造平屋建 施工面積:㎡ 築年月:1967年(昭和42年 築55年) 竣工年月:2023年7月 ■ Concept ■ ・代々暮らしてきた家を子どもたちに残したい。 ・冬を暖かく快適に過ごしたい。 昭和42年に建築された平屋住宅。建て替えたほうが間取りに制限がないことも分かっておられましたが、「代々暮らしてきた住まいを子どもたちに残したい」という想いでリノベーションを選択されました。 改修プランは、冬を暖かく過ごせるよう断熱性・気密性を高めるだけでなく、 季節を感じられる居心地の良い空間をつくりました。 ■ Before ■ 工事前。先代まで農家をされていたおうち。玄関を挟んで「田の字型」間取りとLDKの農家住宅。これまでにキッチンやユニットバスなどの水回りの新調や和室の洋室化など暮らしの変化に伴い、リフォームや修繕を何度かされていました。 ■ After ■ ■ Design point ■ 出窓のある土間スペース 土間スペースは、打合せ当初からS様のご希望のひとつでした。S様が子供のころの土間玄関のイメージから仕上を墨モルタルにしました。土間スペースにはゆったり腰掛けて、庭を眺めたりおしゃべりしたりできる出窓を設けました。出窓の四方に使用した板は小屋裏の床板として使用してあったものを再活用しました。 玄関とリビングをつなげる土間と桜の式台板と優しく仕切る建具 玄関からリビングに続く広い土間スペース。 そして、土間と同じように桜の式台板が、玄関とリビングを優しくつなげてくれます。桜の一枚板は材木屋でS様が選ばれたもの。 玄関とリビングの間は、建具(障子)で優しく仕切れるように。障子とけんどんは取り外しができ、玄関からリビングダイニングを一体空間にできるようにもしました。 古き良き伝統と新しさが融合した広々リビングダイニング リビングとダイニングは2間をつなげ、天井も取り除き、立派な小屋組をあらわしに。広くゆったりとしたくつろげる空間となりました。また、吹抜けにしたことで明り取り窓から、光が入り明るく開放的な空間になりました。 代々住み継いでこられたおうちには古く立派な部材が使われており、小屋組には代々住まわれていたおうちの解体材も再利用されていました。丸太や解体材を組み合わせて小屋組みする昔の大工さんの技術の凄さを感じ、またぬくもりと伝統を感じます。 写真の土間から奥に見える緑は隣家のお庭の木です。借景の緑が癒される心地よい空間にしてくれます。 障子の奥の仏間のある和室は既存のまま。障子を開ければ、リビングダイニングと一つながりの空間になります。 料理も会話も楽しむ、居心地の良い家事ラクキッチン キッチンは、I型キッチンを採用。キッチンパネルを一部マグネットの使用できる仕様にし、背面にアイランドキッチンカウンター収納を設置することにより使い勝手をより良くしました。 また、横には食器やキッチン家電、分別ごみ箱などが置ける収納棚を設置。3枚のパーテーションで開け閉めできるので、普段はオープンで使いやすく、来客の際は目隠しできるようにしました。 アイランドキッチン収納カウンターは、作業カウンターやお買い物の仮置きスペースとしても使い勝手が便利に。キッチン側には普段よく使われるキッチン道具や炊飯器、ゴミ箱を収納できるようにしました。 また、立ち飲みスペースとして使用できるようにカウンターの高さも少し高めにしました。 広々洗面カウンターと家事らくなランドリースペース 洗面脱衣室には、ゆったり幅の洗面カウンターにワイドサイズの洗面器とミラーを設置し、2人で並んでも使えるようにしました。また、タオル類や洗面道具、お化粧道具、ティッシュなどが収納できる使い勝手の良い造作収納を設置しました。 以前まで、縁側や外のサンルームで洗濯を干しておられました。今回はランドリースペースを設け、洗濯機と衣類乾燥機、アイロンカウンターとランドリーパイプを設置し、一つの場所で洗濯・干す・たたむ・アイロン作業・しまうが完結し、家事らく動線になりました 使えるものは、できるだけ再活用 元々撤去する予定だった大きな石。玄関の沓脱石として再活用しました。 寝室の壁面に張られていた杉板。新しい寝室の腰板として活用しました。 玄関の意匠柱として使われていた百日紅の木。ランプとして生まれ変わりました。柱には、意匠柱として取り付けた日にちが思い出として刻まれていました。 思い出の残るものは場所を新たに 玄関に飾られていた鍾馗さん。場所を新たに厄除けの守り神として屋根でにらみをきかせてくれています。 お子さんの成長を記録していた付柱。 【増築】バイクガレージのある家(安城市) 前の記事